これがミドリガメの飼い込み個体です!
2016/02/02
■秋の運動会
天高く馬肥ゆる秋、みなさんは如何お過ごしですか?
「天高く馬肥ゆる秋」とは、実りの秋には美味しい新米や梨、ぶどう、柿、りんごなどの果物類、魚類ではサンマ、イワシ、サケ、サバなど秋の味覚が食欲を誘い、食欲倍増となる秋を表現する言葉になってますが、もともとは中国北西部の農民の諺で、秋になると馬に乗って略奪にくる蒙古人を恐れていたというものだそうです。
夏の間放牧していた馬が、たっぷり草を食べて肥ってくる秋のころになると、農民たちは蒙古の襲来に対する警戒心を呼び起こすために、この諺を使用していたわけですね。
そんな話は置いておきまして、秋と言えば子供達の運動会です。
わたしも末娘が通う幼稚園の運動会に行ってきたわけですが、この幼稚園にはコンクリートで作った池がありまして、その池にはミドリガメが数匹飼われています。
■これが本当のミドリガメの飼い込み個体
今年の幼稚園の運動会は第54回です。つまり、うちの末娘が通っている(といっても上の二人の子供も同じ幼稚園を卒業してますが・・・)幼稚園は54年の歴史があるというわけです。
その54年の歴史がある幼稚園の池で飼い込まれているのが、ニシキゴイや金魚、そしてミドリガメです。
どーん!と出ました。これが54年の歴史ある幼稚園のミドリガメです。
同じ幼稚園に通っていた小学6年の長男の時から、更にはすでに結婚して子供が産んだ姪っ子の時から、全く大きさは変わっていません。何年前から飼い込まれているミドリガメかも先代の園長先生が亡くなってしまっているので、今の園長先生も分からないそうですが少なくとも30年前以上から居ることは間違いありません。
つまり、完全にミドリガメを飼い込むと、どのくらいの大きさまで成長するかという最終形が確認できるミドリガメになっています。
比較対象として、同じ池に住む巨大ニシキゴイをバックに同じアングルで。このニシキゴイ、ゆうに50cmは超える大物です。
ミドリガメの甲長は間違いなく30cmを超えています。一度、実物を見るとその迫力に圧倒されること間違いなしです。
■飼い込まれた年数と豊富な紫外線で
この幼稚園の池は比較的大きくて一辺が180cmぐらいの正三角形で園庭の端にある。十分な50cmぐらいの十分な深さもあり、冬は池の底で冬眠をしているといった具合。
紫外線たっぷりの屋外の池で飼い込まれたミドリガメの甲羅は、なめらかで力強ささえ感じてしまう。本来、良好なカメの甲羅は薄く、そして堅いというが、まさにそんな素晴らしい甲羅を持ったミドリガメなのです。
■やっぱりミドリガメを水槽で飼うには無理がある
この飼い込まれた最終形のミドリガメを見てしまうと、そもそもミドリガメを水槽で飼うということに無理があるのが十分ご理解頂けるでしょう。
十分な水深と豊富な紫外線を確保するための陸地を考えた時、コンクリートの池とまではいかなくとも、最終的には屋外にトロ箱などを飼育ケージとして飼い込む必要があるでしょう。
こうやって考えると、ほぼ完全に水棲で紫外線も特に気にすることなく45cm水槽にて繁殖まで可能なカブトニオイガメやオオアタマヒメニオイガメなどは、本当に飼いやすいカメであることを再認識してしまいます。