特別出演<自宅の同居人2+オマケ>
2018/09/22
■同居人その2はレザーバックマスクタートル
今回は、風邪でダウンしたためにご紹介できなかった東京の自宅の同居人であるレザーバックマスクタートル(和名:カブトニオイガメ)の「カメ蔵(かめぞう)」をあらためてご紹介させて頂きます。
実は、今回ご紹介するカメ蔵が同居人の中では一番の古株でして、同居人として向かえたのは丸5年前のことになります。男の子のお子さんがいる家庭では間違いなく子供達とフィールドに向かい、ザリガニ採りや雑魚採りなどをし、当然の帰結としてフィールディングで採取してきた獲物を飼うことになると思います。我が家の場合は、私が元アクアリストであったこともあって、インテリア用に45cm水槽にて流木を組み上げ、ウィーロモスやアスパラガスなどでテラリウム水槽を作り、フィールディングで採取してきた獲物をそのテラリウム水槽で飼うという環境が整っておりました。
■ベビーの可愛らしさに一目惚れ
45cmのテラリウム水槽とは別に、当時、お得意の20cmキューブ水槽にてレッドビーシュリンプを飼っていたこともあって、アクアショップへもたまに出入りをしていたのですが、初夏のある時、そのショップのレイアウトコンテスト出品作品の水槽内にちっちゃくて何とも可愛らしい小亀が水槽内の水草の間をちょこちょこ泳ぎまわっている姿を目にしたのです。
瞬く間に、その10円玉ぐらいの甲羅がとんがったグレーの小亀に目を奪われ、完全に一目惚れ状態に陥りました。直ぐに店員さんに名前を確認したところレザーバックマスクタートルとのこと。当日は予備知識もなかったので名前だけを確認し、それこそ保有していた雑誌から、ネットから、あらゆる情報源を用いてそのカメのことを調べた次第です。
■こんなに飼いやすいカメはいない!
調べた結果の概要は、和名がカブトニオイガメ、特徴としては、ほぼ完全な水棲カメである事、大きくなっても甲長15cm程度である事、スネイル(アクアリストの大敵である巻貝)が大好きである事、室内飼育であれば無加温でも大丈夫な事、などです。また、価格的にも安価な部類と言っていいと思います。私的な結論としては、カメ界の中で最も飼いやすく、45cm水槽でも十分飼いきれる、というものでした。
ペットカメとしてメジャーなミドリガメやクサガメ、ゼニガメなどは確かに飼育は容易かもしれませんが、成長すれば甲長20cm以上と大型になることや、バスキング(日光浴)が必須となり、基本的にはゲージ内に陸地とバスキングライトなどを設置する必要があることなど、完全な水槽飼育を前提に考えるとなかなかキチンと飼いきるのは難しいのが実態です。
それに比べ、カブトニオイガメやヒメニオイガメなどのニオイガメ類は、ほぼ完全な水棲ですのでゲージ内に陸地を設置する必要もないですし、成体となっても大きくならないという利点があります。飼育環境の構築も含め、これほど飼いやすいカメはいないのではないでしょうか。翌週の週末には、かみさんと子供達を連れてショップに直行。渋るかみさんに子供達を味方につけつつ、その愛らしさと大きくならないという点を訴求し購入した次第です。
■5年間、無加温・完全水棲飼育で問題なし
カブトニオイガメのカメ蔵は、ベビー時代から今に至るまで無加温の45cm水槽にて飼育 し、特に日光浴などもさせていませんが全く問題なく元気にしています。照明もバスキングライトなどを使用することなく普通の蛍光灯のみで、餌はレプトミン一本です。(さすがに2年目ぐらいからは、採取してきたクチボソや子ザリは食べてしまいましたが・・・)
本来ならば、気候の良い春先の天気の良い日などに適度に日光浴をさせた方がいいとは思うのですが、皮膚病にも罹りませんし、甲羅が柔らかくなってしまったり、変形したりしてしまうようなこともなかったので、マタマタのように完全な水棲飼育でも大丈夫なようです。唯一気をつけてきたことといえば、カメ飼育の基本である単独飼育をしてきたことと、甲羅に生えたコケはティッシュややわらかい布でごくたまに拭うようにして、甲羅の成長線を刺激しないようにしてきたことぐらいでしょうか。
水槽内に他のカメはいませんが、採取してきたドジョウや殺風景な水槽に華を添える意味で導入したアカヒレ達とカブトニオイガメのカメ蔵は、45cm水槽にて今日も仲良く元気に暮らしております。カブトニオイガメやヒメニオイガメは45cm水槽でも繁殖の実例があるほどですから、繁殖という目標も含め、ペットとしてカメの飼育をご検討されている方には、カブトニオイガメをはじめとするニオイガメ類は自信をもってお勧めできるカメ達です。