作りモノ?いえ本物のカエルです<ベルツノガエルの魅力第二弾>
2016/02/12
「何すかこのカエル、作り物ですか?」
「いや本物の生きたカエルだよ。あんまり入ってこないけどオモチャみたいな綺麗なカエルだろ。ベルツノガエルって言うんだよ。」
今は昔、学生時代に某熱帯魚ショップの店員をしてた頃、店長と一緒に東京は高円寺にある熱帯魚関連の卸問屋に仕入れに行った際、ベルツノガエルと初めて出会った時の衝撃は今でも忘れません。もう20年も前のことですし体長が7cmぐらいでした、今考えるとワイルドかUSーCBの飼い込み個体だったんだと思います。湿らした大磯砂利の上に、チョこんと鎮座して身動きもしないカエルを見たとき、「こんなの自然にいるんかよ?!」というのが正直な感想でした。
■おもちゃチックな姿
ベルツノガエルを上から見てみると、ほとんど丸に近い体をしています。その形は大福もちか、おにぎりか、と思う形です。しかもその3分の1ほどは大きな口で占められています。ベビーだったら体の半分は口です。こんなオモチャみたいな姿をしたカエルが他にいるのでしょうか。
多くの方が愛玩動物、いわいるペットに求める要素の一つに可愛らしさがあると思うのですが、ベルツノガエルや他のツノガエル達はこの欲求に、終生、見事に応えてくれるのです。
人間の赤ちゃんはもちろんのこと、他の動物の赤ちゃんは本当に小さくて可愛いですよね。ちっちゃいから可愛いというのもありますが、赤ちゃん独特の姿が我々に可愛らしさを訴えます。それは二頭身や三頭身の頭でっかちの姿です。ベルツノガエルやクランウェルツノガエルは、終生、真ん丸で頭でっかちな姿で我々に見せてくれるのです。
■まさに原色
ベルツノガエルは緑、黄、赤、黒の色で体の模様が彩られています。その色彩はまさに原色!鮮やかな発色で自然が生み出す不思議な力のようなものを感じてしまいます。その鮮やかな原色がおりなすベルツノガエルの体は作り物のように派手で綺麗な体色をしているのです。
また、模様には一定のパターンがあるものの、体表を彩る配色は同じ個体が一つもないといっていいほどのバリエーションがあるのも魅力です。一般に「赤ベル」といわれ赤の発色が多い個体が珍重されていますが、赤が多い赤ベルでなくともその色彩の素晴らしさは特筆ものです。
また、原色のベルツノガエルばかりが素晴らしいのではなく、よく茶色のベルツノと言われるクランウェルツノガエルも、うっすらとした味わいあるコーヒー色の強弱が織りなす模様は本当に綺麗です。また、クランウェルツノガエルは黄、オレンジの発色が見られるもの、さらには紫色の発色が見られるものまでいます。ベルツノガエルの緑を基調とした原色の模様は間違いなく素晴らしいですが、色彩の多様さはクランウェルツノガエルの方に軍配があがります。
■自然からの贈り物
オモチャちっくな姿と素晴らしい発色!これが本当に自然界に存在するのか?と誰もが最初は作りものと思ってしまうようなツノガエル達。こんな愛らしくも素晴らしい自然からの贈り物を30cm四方以下という小さな空間で楽しむことが出来るのもツノガエルの魅力の一つなのです。